2014年8月15日
蓮川 ヌタハラ谷



滝名・・・


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天気が悪いお盆休み、様子を見ていたが、何時まで経っても悪いまま。このままでは、休みも終わってしまうしで、後半三日、雨覚悟の出動。あっきーさんも雨の中を走って紀伊半島まで来てくれた。

道の駅「大淀i」で合流し、吉野川を見ると、茶色く濁った水が流れている。この感じでは、当初の計画の沢は、危険が伴いそう。その中で、唯一逃げ場のある沢ということで、大淀から距離はあるが、車を走らせた。



入渓すると、水量は多いものの濁りは感じられず、流石の紀伊の沢。





雨が降るどころか、日差しが沢に降り注ぎだし、煌めく水の躍動が心地良い。







崩壊地は、相変わらず。



不動滝(夫婦滝)下段に到着。輝く滝姿を見ていると、心配した天気が嘘のよう。この滝は、来る度に姿が変わっているように感じる。







初めてヌタハラに訪れたのは、2008年秋の単独行。不動滝巻き途中から見た長大かつ優雅な姿に度肝を抜かれた。

2回目は、多くのメンバーと挑んだ2012年春。右岸から巻き上がり、下段落口を越えるのを躊躇して敗退。右岸上から違う滝姿を見ることができたが、上段直下への想いが消えることはなかった。

そして、2014年夏、三回目の挑戦。一回目は、上段直下など夢にも考えなかったので、正確には、2回目か。

今回は、もちろん左岸を選択。大きな枝谷に少し入り、壁を登って行く。途中までは、初回時と同じだが、ゴルジュの中へと降り立つために上ではなく下方向のルートを探る。あっきーさんが、「ここならいけるんでは」と言うので覗いてみると、先が良く見えないもののなるほどという感じ。ロープをセットして、スルスルと降りていくと、うまく下段落口の少し上に着地することができた。

そこからは、直ぐそこに前衛滝(中段)と上段が見えていて、それはそれは、素晴らしい眺め。続いて降りてきたあっきーさんも、もともと大きく丸い目をさらに見開いて、「おぉ〜凄い」と感嘆の声を上げる。





前衛滝を登り、いよいよ上段直下へ。高い壁に囲まれたそこは、まさに深い深い井戸の底。

飛沫が舞い散る異次元空間は、ちょうど天気が悪くなってきたのと相まって、凄いような恐いような、なんとも言えない閉塞感が漂う。







最も滝が格好良く見えるところからは、全く撮影不能。またまた、あっきーさんが見つけた右岸の僅かな窪地に身を隠し、なんとかシャッターを切る。





どれくらい居たのだろうか、あっという間だったような気がするが、そんなことは、決してないだろう。前衛滝をクライムダウンして下段の落口へと戻り、残置してあったロープから下降点へと戻った。

そこから、もうひと登りして傾斜が緩んだあたりから、上段の全貌を見ることができる所へと降りていく。しかし、随分と探したが、初回時に立った狭い場所を見つけることは、出来なかった。その結果、木々に遮られてしまったが、それでも、ここからの眺めは、一見以上の価値ある素晴らしいものだ。





左岸枝沢の流れのそばには、名も分からない可憐な花が咲いていた。巻きは、さらに続き、滝の高さを感じながら、滝身へと近付いていく。最後は、さらに傾斜が増すところをヨイショと登り、落口を越えて沢へと戻った。



不動滝から奥峰滝(不動滝)までは、直ぐと思っていたが、全くの記憶違い。それなりに時間がかかったが、この間には、特徴のある綺麗な滝がいくつかかかっている。













奥峰滝も水量豊かで壮観。下部で分岐する水の流れが綺麗なだけでなく、上部のカーテンが透ける様が、ことのほか美しい。







さらに上流へと進みたかったが、これだけ撮影に時間をかけては、やはり無理。左岸上の杣道を拾って林道へと降り立った。

ヌタハラ谷三回目にして、ようやく不動滝上段直下に立つことができ感慨深い。そこは、想像通りのような違うような、とても素晴らしいところだった。その底は、強固な岩盤に守られた荒れることのない美しき水空間・・・

あっきーさん、どうもありがとうございました。


6年という歳月の間には、川崎さんの「秘瀑」が出版され、滝屋の間でもヌタハラ谷の滝名が話題になる。夫婦滝と呼ばれていた滝は、不動滝であり、不動滝とされる滝は、奥峰滝。

さらに情報を探ると、やぶこぎネット上でzippさんより「台高『奥香肌渓谷踏査報告書』松阪山岳会1964年8月」に記載されている滝名についての考察がある。やはり、夫婦滝は、不動滝、不動滝は、奥峰滝が正しく、それ以外にも松阪山岳会の探査は、ヌタハラでは奥峰滝までで終わっていて、こうせん滝、アザミ滝は、不動滝と奥峰滝の間にあるという。

zippさんは、「昭文社のエアリアには、両滝とも奥峰滝(「不動滝」)の上流部に記載されているが、いったいどういう間違いが原因でこうなったのだろうか。」と結ばれていて、全く同感だし、古来からの滝名をできれば継承していきたいものである。

蓮界隈では、他にも有名なところとして、布引谷の布引滝に三段などという名称が挟み込まれているのを散見するが、布引滝は、布引滝で、布引三段滝ではない。



撮影機材

OLYMPUS OM-D E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
LUMIX G VARIO 45-150mm/F4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.

Panasonic Lumix DMC-FT4