2009年8月23日

三重県 松阪市 櫛田川 唐谷川


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Panasonic Lumix DMC-FT1


仲間たち・・・



ホームセンターで仕入れた作業用ヘルメットやバイク用ヘルメット、鮎用足袋やハイキングザック等々、適当なもので沢装備を調えたメタボな中年男が集結した。

今では見る影もないが、彼らは皆、大学時代には極限の世界を生き、日本の頂点を極めた元スポーツマンだ。

沢に行こうというので、いろいろ思案した結果、難所がなくエスケープルートがあり、何より楽しめるということで唐谷川を選んだ。前回は前鬼で楽しく遊んだので、今回も簡単と思っていたが・・・


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Panasonic Lumix DMC-FT1


入渓して最初の大きな釜に落ちる滝、左岸をへつって登るのだが最初の取り付きが少しバランスが必要なところ。先頭の赤ヘルMHはさっさと登っていったが、後続はどうも登れない感じ、そんなはずないと思うもやはり登れない様子、運良くMHにお助け紐を渡していたので上から降ろしてもらうがそれでも無理、「肩に乗っていけ」と言うと、一瞬「えっ」と驚いていたが、うまく登っていった。


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ところがところが、緑ヘルのMMが一瞬足を滑らしたかと思うと、捕まえるまもなく滝下まで落ちてしまった。今度は、お助け紐にテープスリングを繋いで降ろし、体を入れて無理矢理引っ張り上げた。幸いケツで滑っていった格好で腰が痛いと言っていたが、大きな怪我はなくひと安心、しかし精神的なダメージからか元気が無くなってしまった。

最初からこれではどうなるかと思ったが、元々瞬発力とスピードがピカイチだったMHのパワーは今でも健在、快調に先頭を行って度々後続を引っ張り上げていく。腕力だけでお助け紐を使っているので、カラビナにインクノットのセット法を伝授した。


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その後も右へ左へ押したり引いたりと大騒ぎで先へ進んでいく。そして岩の詰まった急傾斜を進み一の滝前に到着、最後の大岩を前にさすがのMHもちょっと無理と戻ってきた。どうしようか考えていると、黒ヘルHMが右の岩の下に僅かな隙間を見つけ、「行けるで~」と言っている。


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左の岩を越え上から見ていると、狭い空間をメタボな体で通るのは苦しそうだが、全員なんとか抜けてきた。次に待っているのは、一の滝の巻き、岩に沿ってガレザレの斜面を登っていくが、ここは落石必至、樹林際で待機して一人ずつ登っていく。


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さらに小尾根を登って岩の切れ目を右へとり、最後はお助け紐が登場して上に通る道に出た。道を辿って谷に戻った辺りで休憩すると、「腹へった」と大合唱、まだ10時30分と早いが、ここでランチタイムになった。


白ヘルTMが服を脱いで何やら怪しい動きをしていると思ったら、ザックから取り出した水中メガネとシュノーケルを装着して淵を泳ぎだした。「冷た~」と言いながらもやけに嬉しそうだ。おまけに最後まで足ヒレも持っていこうかと悩んでいたらしい。


腹もおおきくなってMHを先頭に出発。しかし、次の岩間滝が今回の核心部だったかもしれない。左から取り付くが、上部の岩が手前に傾斜していて慣れないとかなり難しそう。MHが膝をつきながらも強引に越え、TMを際どく引っ張り上げたが、HMとMMはちょっと無理と詰まってしまった。


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HMは左岸側に転身して溝状のところをお助け紐に助けられ越えた。しかし、最初に滝から落ちたことが尾を引くMMには厳しそう。ルートを探すともう少し左に岩の隙間があり、岩の向こうは藪に覆われているがここしかなさそうなので、この隙間を登ってMMにスリングを垂らす。「ふぁいと」、「いっぱ~つ」と気合いを入れるが、踏ん張った私の足下から放たれた大きな石がMMの頭を直撃、MMは「あぅ~」と声を漏らすが、何事もなかったように登ってきた。ヘルメットさんありがとう。


二の滝 Panasonic Lumix DMC-FT1

そして、二の滝の連瀑帯を左岸から越えていく。高度感と疲れからか黙々と静かな歩みだ。二股に到着して休憩するが、皆かなり疲れている様子、できれば迷岳まで登ろうと思っていたが全く無理な状態。山道が降りてきているのを見てHMとMMは、すでに終了モードに入っている。

せっかくなので三の滝までは行きたい。もうここからは問題となるところは無い、三の滝の巻き登りを避け、二股まで戻ってくることにして皆のケツをたたき三の滝目指して出発。

最後の大釜に注ぐ斜滝は絶好のスライダー、さっきまでの疲れはどこへやら、ザックを降ろして次々に滑っていく。釜は見た目より深く足が立たない、対岸へ泳いで飛び込んだりで、しばしの水泳大会。


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さあ、三の滝への斜滝の連続が待っている。体が冷えたのか、皆蘇って元気いっぱい。最後まで力の衰えないMHが、逆光線が差し込み輝く谷を一番に登っていく。

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三の滝前は、滝飛沫が正面から吹き抜け、清涼感抜群、手を広げて雄叫びを上げ、全身でその飛沫を浴びた。

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戻って山道を辿り二の滝を越えると、後は長い林道歩き、急ぐこともないので超スローペース、途中で一生懸命食事中のカモシカと間近でご対面、しばらくこっちの様子をうかがっていたが、さらに近付くと残念ながら走り去っていった。

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リフレッシュパークを回り込むと「大きな滝がある」と言うので、振り返ると奥に大きな滝が見える。昨日遡った中の谷第一支流の大滝だろうか、上にも滝が続いているようだ。

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今回の唐谷遡行は、思ったよりも難しかったかもしれないが、旧友たちと一つ一つ越えていくそれ自体がなによりの喜び、大騒ぎな我々に対して谷は相変わらず静かで美しい表情で迎えてくれ、夏の終わりに相応しい素晴らしき一日となった。

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