2011年8月13日
川迫川 神童子谷 ノウナシ谷




水と森・・・


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2009年のGW、初めて入った神童子は、とてもとても美しく、また来たいと思っていたが、それは、二年あまり経って実現となった。

今回は、ノウナシ谷へ入り、なんとか地蔵滝を見て帰りたい。撮影やノウナシ滝から上のルートを考えると時間がかかることが予想され、ひこさんと最初から足早に谷を辿っていく。

へっついさんが深くなっていて、胸まで浸かって驚きながら通過。赤鍋ノ滝は、まだ暗く冷たい雰囲気。



左岸をへつって進むが、今日は、二人ともアクアステルスで、ややヌルッとくる感触に大騒ぎで超えた。



次は、短いながらも泳ぐしかない淵、朝の空気の中、冷たい水に体がしびれる。



しばらく、退屈なゴーロを歩けば、釜滝。まだ日が差さないにもかかわらず、なんという美しさだろうか。



「水の神と森の神が語らうところ」といった記述をどこかで読んだような気がするが、本当にそんな所だと思えてくる。滝屋のあいだでは、あまり話題にならない滝だが、ぜひとも訪れてほしい。

釜滝を右岸から巻いて右俣に入ると、いよいよノウナシ谷。



直ぐに出てくる滝を右岸の岩棚を伝って上へ、ようやく差し込んできた光が谷を輝かせて美しい。



さらに、穏やかな谷を辿れば、ノウナシ滝の登場。その流れは、大きく美しく、森に包まれた癒しの空間に解き放たれていく。両岸とも高い壁が続いているが、それもまた美しく威圧感を感じることがない。







ここからは、谷が急傾斜で突き上がっていくので、慎重に巻きを開始。左岸の小尾根を回り込むように登ると壁に阻まれるが、抜けられそうなルートが見えるので、そこに向かって登っていくと、なにやら明瞭な踏み跡があり、ちょっと拍子抜けな感じで谷に戻った。もちろん高い壁を越えていくので、一歩間違うとあれだが、特に問題はない。

そこから少し進めば、左の壁から千手滝。上部に光りを受けて輝く姿が、美しい。





千手滝の巻きは、今回の核心部。大きく巻くと上の馬頭滝を見逃すとのことなので、滝壺の端っこを浸かりながら左岸に渡り、ルンゼを少し登って直ぐに左の壁へ取り付く。もちろんロープを出すが、ハングした岩をひこさんが危なげなく超えていった。

登り出たところは、馬頭滝を見下ろせる細いリッジの上で驚いた。馬頭滝は、千手滝の直ぐ上で、千手滝の左岸の壁がそのまま馬頭滝の薄い左岸壁となって続いている。



光の差し込んだ壺があまりに美しく、沢屋さんは、そのまま行ってしまうようだが、滝屋は、なんとか降りたい。えぐれている壁を懸垂で降りると、登り返しが大変そう。細いリッジは、千手滝落ち口に続いていて、そこまで慎重に降りて、さらに落ち口へ集まってくる水流の横をへつって馬頭滝の壺に達した。





目前にあるのは、夢としか思えないような美しさ。天気が少し不安定になり、時に輝かしく、時にしっとりと表情を変えていく。





リッジを登り返し、そのまま上に続く狭い壁を木の根を掴んで登りきると穏やかな安全地帯。ゴーロを少し進むと谷が広がり、最後の目的地の地蔵滝。

着いたときには、差し込んでいた光が、直ぐに陰ってしまったが、上部の段々を滑る水流がことのほか美しい。ケルンを積んだり、壺の水面に石を跳ねさしたりしてゆっくりと楽しんだ。





帰りは、馬頭滝のリッジの上まで戻り、そこから懸垂で千手滝へ、さらに巻き降ってノウナシ滝まで一気に降った。

釜滝まで戻って休憩していると、曇ってきていた空から雨が降ってきて、雨具を着る間もなく豪雨に。木の下に隠れて雨宿りをするが、まったく変わらないほど雨が強いので、まあええかと、そのまま歩いていくと、いつしか止んでいた。

赤鍋の上の淵は、帰りも泳いで通過。往きも冷たかったが、何故かさらに冷たく感じた。



神童子谷、清冽極まりない水が、滝、壺、碧淵などに姿を変え流れていく。水と森の織りなす生命感に溢れる世界は、まさに夢のよう。幽邃かつ美しいこの谷が、これからも変わらぬことを願ってやまない。

ひこさん、どうもありがとうございました。



撮影機材

Panasonic Lumix DMC-GH2
LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8 ASPH./MEGA O.I.S.
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6

Panasonic Lumix DMC-FT2