2011年8月14日
旭ノ川 中ノ川




堕ちてたまるか・・・


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お盆の滝計画二日目は、もとなかさんも来てくれて、目指すは中ノ川。ところが、林道が崩れていて進めず、ずっと手前に駐車して、9時20分ゆっくりとスタート。

今日は、極楽滝までの予定なので、まあ急ぐ必要もないし、だらだらと歩いて出合滝の見える吊り橋に着いたのは、10時過ぎ。



中ノ川に入ると、少しヌルッとしてるし、昨日の神童子に較べるとあまり綺麗ではない感じ。それでも、いい天気に泳いだりして、どんどん進んでいく。



そして、落口を渡らなければならないという噂の滝。右からか、泳いで左からか。どうせ泳ぐなら簡単そうな方から登って、上の釜を泳げばいいと、右から登った。



落口の徒渉は、水量がたいしたことなかったのか、全く問題なく簡単。ひこさんは、途中でなにか見つけて遊んでるし。



上には、さらに滝があって、水色、渓相とも綺麗になってきて嬉しい。



そして、壁と大きな岩盤の間に眩しく光るものが見えてきて、期待の地獄滝の登場。



実際は、迫力満点なのだが、撮りにくい滝で苦労する。





正面には、大きな岩盤があって上部しか見えないし、横から狙うと流身が細くなってしまう。アップで切り取るとなんのこっちゃ分からんという感じ。







地獄滝の巻きは、どっちからでも行けるらしいが、少し低く見える左岸を選択。取り付きの登りとトラバースがやや悪く、トラロープが張ってあるが、そんなもんに巨漢を預けるのは怖いので、木の根などを掴んでぶら下がる感じで通過。後は、簡単だが、谷に戻るところが少し立っていて、ここも細いロープが付いていた。


地獄滝落ち口


穏やかな谷を少し進めば、極楽滝。



強い光線が差し込み、輝く白い滝と美しい壺が、素晴らしい眺め。まさに夏全開。





ところが、こういう光線状態で普通に撮れば、滝が白くぶっ飛ぶのは必至。スペシャル技を駆使しながらも適当に撮影して、後は遊びの時間。

ひこさんFT1、私FT2、もとなかさんFT3とFTシーリーズが揃い踏み。それを持って次々に滝壺に飛び込んでいった。









思いきり満喫したし、今日はここまで、30分で吊り橋まで帰るぞと下山を開始。時刻は、15時頃だったか。

谷を少し戻って、目星を付けていた斜面から道を探して登っていく。地形図上では、谷から50m程のところに道が付いていて、ちょうどその辺りまで登ると、明瞭な踏み跡が横切り、それを下流方向に辿って進んでいく。

ところが、枝沢を渡るところでその道は消失。橋が架かっていたのが落ちてなくなってしまったのかもと、対岸を探すがよく分からず。どこかで間違えたかとうろうろ探すが、それらしい道は、何処にもない。しかたがないので、枝沢を渡れるところまで上流に詰めて、対岸に渡った。ここから適当に降りて行けば、道の続きが現れるだろうという安易な考えだ。

しかししかし、下流方向に進みながら道を探すが、錯綜する踏み跡っぽいものがあるだけで、道と呼べるような明瞭なものは全く現れない。それでもテープがあったりするし、地形図の道の辺りに間違いなくいるし、どこかにあるはずと、登ったり降ったりを繰り返す。

やがて斜面が相当立ってきて、ジリジリとしか進めなくなり、先には、スラブ壁が露出していて、かなりやばそうになってきた。気がつけば、もう暗くなってきていて、30分で戻るはずが、えらいことになってしまった。谷を見下ろせば、上流側の下に地獄滝と思われる白い流身が見える。

協議の結果、地獄滝を越えているので、ここから懸垂で谷に戻ろうと、ヘッドランプを準備して懸垂を開始。そして、ついに真っ暗闇、ヘッドランプが照らすところ以外は、何も見えなくなり、やってはいけない暗闇懸垂下降。

シャントでバックアップをとったもとなかさんが闇に吸い込まれるように降りて行く。続いて、1ピッチ、3ピッチ、どこまで降りたのか、滝もよく見えなくなって、音だけが聞こえてくる。中間支点が無いのか、もとなかさんは、何度も登り返してくるが、本当に体力と精神力のたまもので、頭が下がる。

下を照らせば足下が見えない、足下を照らせば下が見えない。ハングを乗り越しているのか、壁が抉れているのか、突然に空中懸垂になり、ロープを掴む右手に力が入る。やっとあるような中間支点の所もセルフビレイなしでは、とてもとどまっていられない程の急傾斜だ。5ピッチ、7ピッチ、何度も空中懸垂になって手の力もなくなってくる。このまま地獄へ堕ちてしまうのか。

いやいや、そんなことはない。セルフビレイのセット、エイト環へのロープのセット、セルフビレイを解いて懸垂。三人とも冷静に的確に事を運んでいく。やがて、もとなかさんから「着きました〜」と滝音を突き破るように大きな声が聞こえてきて、最後のピッチを慎重に降りた。

降り立ったところは、地獄滝の目の前、21時になっていた。ひこさんが、ザックからカロリーメイトを取り出して食べるのを見て、腹が減ってるのを思い出し、私ともとなかさんも行動食をガツガツと食べた。

後は谷を戻って林道を歩くだけだが、慌てるより事故のないようにと、慎重に戻ることを確認しあって出発。そして、22時23分、無事、車に辿り着いた。

帰って調べてみると、道は地形図上の位置には無く、全く違うもっと上の稜線に近いところにあるらしかった。地形図上の道を信用してはいけないというか、調査不足というか、大失敗。

道具を使えないと言っていた二人にあれこれ教えて一年足らず、今や私なんかを超えて、本当に頼れる強い仲間になってくれた。ひこさん、もとなかさんどうもありがとうございました。

嫁さんはもちろん、滝仲間のみなさんにも心配をかけてしまいました。お詫びするとともに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。



撮影機材

Panasonic Lumix DMC-GH2
LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8 ASPH./MEGA O.I.S.
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6

Panasonic Lumix DMC-FT2