2009年2月21-22日
奈良県 五條市 舟の川 日裏山谷
PENTAX K20D smc PENTAX DA12-24mmF4ED AL[IF]
越冬隊…
クライマーS君、ブルジョアキャンパーA氏、元冒険少年A氏、ウェイクボーダーK君、そしてにわか写真家の私、個性的なメンバーが集結。キャンパーA氏の豊富な装備を満載した二台の車は舟ノ川を奥へと進んで行く。
先週の陽気から少し寒が戻り、周辺はうっすらと雪景色、湯ノ又に着くと気温はマイナス1度、寄せ集めの思い思いの装備で挑むが、冒険A氏の手縫いの本革登山靴やヤッケといった往年のいでたちが懐かしくも素敵だ。
出発するといきなりの核心部、最初の渡渉で立ち往生、ジャンプしたり真ん中を強引に駆け抜けたり、大騒ぎで越えた。曇って冴えない天候だが、冷たい空気と少ないながらも積もった雪が醸し出す冬の景観が心地よい。
林道を進んで高度が上がってくると、美しい支流からの流れには氷がぶら下がっている。私はもちろん足を止めてGX100でパヒョ~ンと撮るが、キャンパーA氏と冒険A氏も撮影に余念がない。
雄滝の流れを遠目に見て、やがて林道終点に到達。大岩壁を左右に延ばした白い迷滝が目に眩しい。バックの雲が風に押され、時折青空が覗いてくる。今日、迷い滝を越えるわけでもないのに、ついS君とそのルートはどこかと目で追ってしまう。
PENTAX K20D smc PENTAX DA16-45mmF4ED AL
さあ滝に近付こう。流れに降りて凍った流れを渡り、左岸を巻き登って行く。テープを辿るが、葉の落ちたルートは明瞭で分かりやすい。
前回は、谷をそのまま進んで壁を登ったので、なるほどこうなってたのかと一人納得。そして斜面を越えると、そこには聳立した迷滝、氷結には程遠いものの氷の鎧を身にまとった姿は存在感十分。
PENTAX K20D smc PENTAX DA16-45mmF4ED AL
雪と氷の間を滑るように割るように、その流れは狭まった溝へと吸い込まれて行く。いつの間にか太陽の光が降り注ぎ、冴えた青空と圧倒的な大岩壁が作り出す壮大な景観に酔いしれる。
PENTAX K20D smc PENTAX DA50-200mmF4-5.6ED
PENTAX K20D smc PENTAX DA50-200mmF4-5.6ED
気温が急上昇してるのか氷柱が一気にはがれ落ち、静かな谷にこだますあまりの爆音に度肝を抜かれる。皆の顔も満足そう、少年のようにはしゃぎ、氷解の爆音に負けないような雄叫びを次々とあげた。
PENTAX K20D smc PENTAX DA50-200mmF4-5.6ED
戻って次は越冬キャンプの準備、大きなテントを設営し焚き火を起こしてダッチオーブンを吊るす。まだまだ明るいが、酒飲みはもう待てないらしく、野菜にモツにキムチに唐辛子と次々にぶち込んで早くも宴会の始まり。
暗くなっても空は快晴、満天の星を見上げていると星と星の間の無数の星がさらに浮かび上がってくる。気温もどんどん下がり、焚き火の周り1mだけが暖かい世界。酒の飲めない私は、大峰の澄んだ豊かな水でコーヒーを入れ悦に入るが、油断して横に置くとたちまち中までガッチリと凍ってしまう。焚き火に癒された楽しい語らいの宴は、延々と深夜まで続いた。
2時に近くなりいよいよ寝る覚悟を決める。S君は例のごついシュラフ、キャンパーA氏はシュラフを二重にしてさらにフリースの毛布で包んでいる。冒険A氏は往年のシュラフ、ウェイクボーダーK君も冒険A氏に借りたシュラフ。冒険A氏とウェイクボーダーK君は、エアマットもなしで銀マットの上に直接寝ている。寒くないか心配したが、冒険A氏を基としたいびきの饗宴が早くも鳴り響き一安心。私も直ぐに落ちていった。
明け方、尿意のため目が覚めたが、出て行くのも寒いので我慢していたら、次に気付いた時にはもうすっかり明るくなっていた。外に出ると朝飯の準備中、鍋の残りにうどん六玉を入れ、「ズズズー」と食べて暖まった。腹が大きくなったが、パエリアの材料を持ってきていたので、せっかくなので作ると、これが上々の出来。「うまい、うまい」と瞬く間に無くなった。
帰りに星の湯に寄って今回のイベントも終了。最後にウェイクボーダーK君を送りながら「夜中は大丈夫やったんか?」と聞くと「う~ん、まあはっきり言って、凍えまくりでした。」と元気な答えが帰ってきた。
PENTAX K20D smc PENTAX DA12-24mmF4ED AL[IF]
冬の迷滝も綺麗ですね
それにしても桜に紅葉と季節が映える滝ですね~
右岸沿いに行ったパンダさんはアタクシの中では超人です(笑)
三重の汚点 さん、こんばんは!
もう少し寒波が続けばより氷結した姿が見れると思いますが、温暖化の影響かどこも難しくなってきているようです。
でも、やはりここは良いところだと思いますし、桜や新緑の季節にも訪れてみたいです。
岩屋谷、東ノ川、弥山川程には苦労なく到達でき、その景観は勝るとも劣らない素晴らしいものだと私は思っています。