2014年9月7日
高原川 笠谷



洞穴・・・


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笠谷は、今シーズン、あっきーさんと暖めていた企画。しかし、夏場の天候不順から、なかなかその機会は訪れず、この日も直前まで悪かったが、雨の林道歩きさえ覚悟すれば大丈夫と考え、決行となった。

先ずは、ゲートから長〜い林道歩きの始まり。心配した雨は、降ってなく、時折青空も覗いてきて、思ったより回復が早そう。





支流から落ちてくる滝を楽しんだりしながら歩いて行くが、途中から林道は、背丈を越える猛烈な藪。それをかき分けながら進むのは、堪える。



標高の高いところは、まだまだガスに覆われているが、それもしだいに晴れてきて、何時の間にか抜けるような青空。下の写真の左下、ブロックのような人工物の上が林道だが、完全な藪。







休憩を挟んで三時間、ようやく笠谷に降り立つ。水が綺麗なのはもちろん、かなり冷たい。



さあ行こうと遡行を開始すると、なんか水が多い。それにここの岩、見た目には、何ともないように見えるが、よく滑る。







やがて、右岸に大きな壁が立ち塞がり、狭まる眺めに期待感十分。



右に回り込んだ先に見えるのは、飛沫が舞い散る異様な空間。



さらに近付くと、踊り狂う大滝の瀑水が、差し込む光を受けて輝き、凄まじくも幻想的。



滝下は、あまりの飛沫に1秒たりとも留まることができず、慌てて右のガレ斜面を駆け上がる。そこからは、大滝の全貌が見え、もう凄いの一言。その水の勢いを何と表現すれば良いのだろうか。



落口が、また複雑かつ素晴らしい。主砲の周りに幾本もの放水が絡み合い、溝の中を飛び跳ねる。このような滝頭は、かつて見た記憶がない。







慌てて逃げた滝下、そこからは無理だが、もう少し下流からなら大空間を撮ることができるかもと、また戻ってシャッターを切った。



この大きな滝を越えるのは、やっかいそう。先ずは、さっきのガレ斜面をさらに上へと登って行く。傾斜が緩んだところからは、また違った滝姿を見ることができ、落口からの放水もよく分かる。





滝上へと降り立つためには、ここから滝頭へと寄っていかねばならない。上下に別のラインが見え、あっきーさんが上を、私が下のラインを探る。慎重に進んでいくと、先には、立った斜面が続いていて、確保なしでは、ちょっとという感じ。

ショートカットで、上のラインに這い上がると、一見良さそうに見えたが、少し進むと、同じように落ちたら滝下迄まっしぐらという所が待っていた。あっきーさんにロープを引っ張ってもらうが、見た目通り簡単ではなさそう。それでも、さすがのあっきーさん、うまく難所を通過して壁を回り込で行った。帰りも戻ってくるので、ロープをFIXして、後を追う。



ロープ一杯のところは、ちょうど下降点のようだったが、降りはじめが立っていて、なんとも微妙。しかし、ロープを出そうにもしっかりした支点が無く、かろうじてあるのは、細い灌木が、一本。決まりきらないハーケンを二箇所に打って、三カ所から支点をとり、衝撃がかからないようにゆっくりと降りた。

少し進むと、また壁が狭まり、期待の洞穴も見えてくる。



そして、壁の間を抜け出れば、目前にまたまた圧倒的な眺めが広がる。バックに冴えわたる青空は、素晴らしきご褒美。



下の大滝も凄かったが、この滝の造形は、とてつもなく凄い。洞穴の滝と呼ばれる所以の洞穴は、そこに何か潜んでいそうにも思えるが、今日の天気の下では、不気味さは、微塵も感じられない。深く抉れた洞穴と滝が合わさる素晴らしき眺めは、そうそうあるものではないだろう。







あっきーさんと、「凄い凄い」を連発しながら滝の裏へと回り込んでいく。美しき水のジャンプ、頭上に迫る岩盤、ここからの眺めも圧巻。





気がつくと、ビショビショになった体に震えが走る。何時ものことだが、ちょっとゆっくりし過ぎたかもしれない。



笠谷は、その名のごとく笠ヶ岳西面を突き上がる谷。北アの滝や沢は、乗鞍を少し訪ねたくらいで、あまり経験が無い。今回は、その片鱗に少し触れただけかもしれないが、待っていたのは、素晴らしき場面の数々。

深く刻まれた谷には、豊かな植生が彩る大きな壁が立ち上がり、流れゆく水は、極上の美しさ。その水や空気の冷たさも秘境感を増加させる。何より二つの滝のインパクトは、強烈そのもので、心に残る感動の滝旅になった・・・

あっきーさん、どうもありがとうございました。



撮影機材

OLYMPUS OM-D E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
LUMIX G VARIO 45-150mm/F4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.

Panasonic Lumix DMC-FT4

6 コメント

  1. 臆崖道

    これはまた大物(?)をw

    高原川の谷は、沢上の白水だけで言うのもなんですが、もしかしたらフェルトの方が合っているのかもです。同じ神通川水系でも、金木戸川はゴムの方が威力を発揮するみたいですし。

    ここはWATAさんが行きたがっていました。もちろん私も突き抜けてみたいですが、なにぶん険谷のようで、確かに高巻きが厳しいとの噂で、遡行記録も金木戸系と比べて僅少ですね。

  2. ヒロ

    このあたりの谷は昔、イワナ釣りによく出かけました。
    笠谷・双六谷・下佐谷はよく釣れましたので。
    笠谷はイワナの宝庫ですが、クマが多いので1回しか行ったことがありません。地元ではクマの巣って言われていますもんね。
    友人が笠谷で野営して朝起きたら3頭のツキノワに囲まれて怖かったと言っていました。
    それにしても精力的に遡行されていますね、スゴイ!

  3. パンダ

    臆崖道さん

    またS先生の企画がありましたか。
    ここの滑り具合は、なにか独特で、たしかに沢を歩くには、フェルトの方がいいように感じました。それでも私は、ゴムを選択すると思いますが。

    ここは、滝屋的には、大物ですが、沢屋的には、金木戸の方が好まれるかもしれません。

  4. パンダ

    ヒロさん

    このあたりの谷にもよく入られてたんですね。
    釣りにも興味がありますし、やってみたいところなんですが、現状では、難しいところです。

    熊は、本当に怖いです。いつでも戦うつもりはありますが。いや、うそです。
    3頭に囲まれたりしたら、う〜ん・・・

  5. あっきー

    途中で間違えて書きこんでしまいました。すみません。

    洞穴の滝の右岸から見上げた姿がかっこいいですね。
    水も綺麗で冷たくて豊富な水量もよかったです。

    今年は週末雨マークに左右されましたが、逆転して
    晴れになることもあるので行ってみないと分からない
    ですね。晴れて最高の条件で見れてよかったです。
    またよろしくお願いします。

  6. パンダ

    あっきーさん

    この日は、行くかどうか、かなり悩みましたが、本当に決行してよかったです。結果として、これ以上無いような条件になりましたね。

    滝はもちろん、すべてが素晴らしいく、本当にいい一日になりました。
    風呂のために一生懸命歩いた帰路もいい思い出です。
    またよろしくお願いします。

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