2014年12月7日
八ヶ岳
ホワイト・・・
ロープウェイを降りると、どえらいことになっていた。全てが白に覆い尽くされている。
特に宛てがあるわけでもなく、うまく行けば縞枯山に登れるかもと雨池峠へと歩き出す。極薄いトレースがあったが、ズボるので直ぐにスノーシューを装着。
ロープウェイに乗っていた人達は、北横岳へと向かったのか、こちらには、単独の方と私のみ。
腰を悪くして一ヶ月、まだ痛みが取れないし、右足に力が入らない。それでも、そろそろ始めなければとリハビリにやってきた。そんな訳で、超スローペース。
単独の方を抜かし、写真を撮りながらで、さらにスローペースになるが、この方、何故か私を抜かさない。薄いトレースは、縞枯山荘までで終わっていて、これを見てか単独の方は、引き返していった。
気温は、氷点下10度くらいだが、風と雪が頬をたたき、運動量が少ないためか、寒い。
それにしても白すぎる。こんなに白い八ヶ岳は、初めてだ。
深い雪に深いトレースを引いて頑張る。しかしながら、全くといっていいほど進んでなく、スノーシューでも股まで埋まってしまう。チリチリと腰が痛み、やはり無理か。
諦めて引き返すと、あれだけ深く付けた自分のトレースを、風に押された雪が、もう消そうとしている。
戻りながら、そうや坪庭周回路に入ってみようと上がっていくと、なんとも凄い造形の連続。
こっちも誰も歩いた形跡が無い。クリームのようにうねる深雪に四苦八苦するが、それは、とても贅沢で貴重なことかもしれない。坪庭をラッセルできる機会なんて殆どないだろう。
閉ざされた白い世界も良いもんやと思って歩いていたが、ガスが流れて青空が覗きだすと、やはり嬉しい。
柔らかい陽射しながら、それは、辺りを全く違う世界へと変えていく。
夢中で写真を撮っていたが、気がつくと、痛みは、腰だけでなく首下まで駆け上がり、背中全面がしびれている。もう十分、ロープウェイに乗ろう。
下山して車を走らせていると、南は、さらに天気が良い。その神がかり的な白さは、これまた見たことがない。
リハビリにと訪れた山は、白一色の世界になっていた。雪山の荘厳な佇まいは、やはり言葉では表せない程に美しい。本調子には程遠いが、そんな美しくも儚い世界をまだまだ見たい・・・
撮影機材
OLYMPUS OM-D E-M10
LUMIX G VARIO 14-42mm / F3.5-5.6 II ASPH. / MEGA O.I.S.
LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.
パンダさん、こんばんは。
先日はどうもありがとうございました。
腰を痛められていたのですね!もうよくなられましたでしょうか?
御大事になさってください。
この週は確か凄い寒波がやってきた週でしたね。
僕はインド帰りの翌日に忘年会があり諦めたのをよく覚えてます。
それにしても白いですね!
坪庭ラッセルは確かになかなか経験出来ないかもですね。
最後の一枚もゾクゾクしましたw
COOPERさん
こちらこそありがとうございました。
今は、なんとか歩けるようになり一安心といった感じです。
坪庭ラッセルも良かったですが、帰りに見た南八ツの姿に、本調子ならあそこに行ってたかもなあと、ちょっと悔しかったです。
薄日が射した71625が、なかなかイイ雰囲気ですね。拙記事で偉そうなことを書きましたが、確かに陰影なしでは表現が難し過ぎます。
しかしCOOPERさんも仰るように、こんな白く輝く阿弥陀は見たことがない。至近距離から見上げたら岩稜の黒い部分までが、白で覆い尽くされているのかどうか(私は黒が残っていると思いますが)興味が湧きます。
臆崖道さん
毎朝、玄関を開けるとヤツが目に飛び込んできます。
しかしながら、今シーズン初めは、稜線上がガスに覆われていることが多く、なかなかその姿を見せてくれませんでした。
そのせいもあってか、スカッと晴れた日の白さは、山梨に来て三回目の冬にして初めて見るような美しさでした。
岩稜に近付けば、もちろん黒い部分は残っているでしょう。
それでも、その荘厳な白さに変わりはないと思います。
同じ12月7日に阿弥陀岳北陵を登ったレポがありますが、それを見ると溜息しかでません。
「阿弥陀岳(北稜より)―白く美しき八ヶ岳―」で検索すると一発で引っかかります。