2016年5月28日
南アルプス 雨畑川支流
知られざる大瀑II…
またまた面白いところはないかと探して、やって来たのは、またまた雨畑川。
雨畑湖から南下し、滝メグラーには、ちょいと有名かもしれない見神の滝を見送り、地形図上で見神の滝が落ちる沢と同じく水線がある一本南の沢。滝マークが二つ連なっている。
出合から直ぐに堰堤があり、これを左岸から越えて上流へ。
直ぐに二俣になり右をとる。
ショボイし綺麗とは言えない渓相だが、僅かながらの情報によると、この沢には100mを超える滝が連弾となってかかっているらしい。
少し進むとそれっぽくなってきて、大滝の始まりか。
上の開けたところに白き輝きが見える。
開けたところに出ると美しい滝の登場。大きく三段、優雅な流れが壁を伝い、直ぐ下の滝へと吸い込まれてゆく。
この上にも滝となって落ちる大きな流れがあるようだが、ここからでは見えない。
滝近くからも巻くことができそうだったが、滝の全貌が見えないかと、右岸の尾根から大きく巻いて行く。
木々の間に、さっきまで下に居た滝の上にも大滝が連なるのが見えてきて、たしかに100mを優に超えそう。しかしながら、豊かに生い茂る緑に遮られ、お世辞にも良く見えるとは言えない。
尾根上からは左俣にも滝がかかっているのが見える。
ところが、大きく高く巻きすぎて、滝へと寄って行くのが大変。特有の脆くザレザレの斜面に苦しむ。
なんとか上に続く大瀑が近付いてきて、少し下降する形で滝下へ。
落口から覗き込んでフーっと溜息。
なんということか、見上げる大瀑は、絶品という言葉が似合う素晴らしさ。複雑極まりない水の軌跡が、大自然の不思議へといざなう。
落口はどこだ。闇の奥から滑り出してきたような水が、抉り抜かれたような岩溝の中で躍動し溢れ出す。こんな滝は、見たことがない。
よく見ると、大岩壁に可憐なツツジが揺れている。吹き下ろされる風に身を委ね、何時までも見ていたかった。
また右岸から巻くが、同じようにザレザレの斜面にずり下がりながら登って行く。
落口に立っても謎が消えることはなかった。
もう少し上へ。
地形図上の二つ目の滝マークのところにも、美しい滝が落ちていた。
帰りは沢を少し戻って、往きに見つけていた左岸の踏み跡を辿る。踏み跡は、尾根を回り込んで明瞭な道となり、東へと延びる尾根を降って、出合少し北の道路へと着地。
この名前さえはっきりしない沢に落ちていたのも素晴らしい大瀑。滝巡りはもちろん、沢登りでもマイナーなところがまだまだあり、そこには人知れず落ちている素晴らしき滝達が隠れているかもしれない…
撮影機材
OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II
M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
RICOH WG-5 GPS
かなりお忙しいように感じますが、いかがお過ごしでしょうか?
新緑の南アルプスの懐の美しさが一層際立たせるパンダさんの作品には相変わらず驚かされます。
すぎちゃんさん
忙しいようなさぼっているような、お気遣いありがとうございます。
ここは、里から近くアクセスも良いですが、それを感じさせないような静かさでした。
全体的には、南アルプスは広く深く、限られた休みと体力では簡単にいかない面も多いです。
梅雨よりも秋雨の勢力が強いようですが、早くスカッとした空を見たいですね。