2009年8月22日
三重県 松阪市 櫛田川 名倉谷川 中の谷
PENTAX K-7 smc PENTAX DA18-55mmF3.5-5.6AL WR
恐怖の下山…
スメールから名倉谷川沿いに進み、最初の橋を渡った所からスタート。林道を奥へ行くとすぐに終点、そのまま川沿いの道を行き適当に入渓。
しばらくは平凡な遡行で、河原を歩き綺麗な淵や小滝を超えていく。
やがて、大岩が詰まって傾斜が増し、滝の出現を予感させると待望の三壺の滝が見えてきた。
PENTAX K-7 smc PENTAX DA18-55mmF3.5-5.6AL WR
近付くと、落差15m程ながらワイドに広がる水の表情が素晴らしく、頭の中で描いていた三壺の滝とはかなり違い、しばし見とれてしまう。
PENTAX K-7 smc PENTAX DA18-55mmF3.5-5.6AL WR
壺から溢れた水が一枚岩を伝い、綺麗な放物線を描いて下流へと落ちていく。
右岸の斜面を登り、踏み跡のような道のようなところを辿っていくと、下に見えるくねった流れがこれまた素晴らしい。そして、七ツ釜と呼ばれるゴルジュ帯を右岸から巻き進んでいく。
雨覚悟でやって来たが、時々日が差して谷がキラキラと輝く癒しの景観になってきた。
やがて、深く大きな釜と奥に大滝が見えてきた。澄んだ釜と高い壁、緑に包まれた空間は誠に素晴らしいが、壁を越えて大滝に近づくのが問題だ。
PENTAX K-7 smc PENTAX DA18-55mmF3.5-5.6AL WR
左岸から近づき、上部に張り出した岩を避けるため体を大きく反らしてへつっていく。
PENTAX K-7 smc PENTAX DA12-24mmF4ED AL[IF]
PENTAX K-7 smc PENTAX DA12-24mmF4ED AL[IF]
前衛の滝を越えるとまたまた大きな空間が広がり、本谷と大滝の流れからなる絶景を作っている。支流から落ちる大滝は40mと言われているが、もっと落差があるような感じすらして、近づけばなかなかの迫力。左の本谷は、ゴルジュの中に斜瀑の連瀑帯となってかけあがっている。
PENTAX K-7 smc PENTAX DA12-24mmF4ED AL[IF]
空が怪しくなり雨が降ってくる中、本谷に入り二本の斜瀑を登っていく。次の12m滝を左岸から巻いていくが、落ち口がスパッと切れていて落ちるとやばそう。
あ~、ここが「沢ナビ」さんとこに書いてあったポイントかと納得。ロープを出すのがじゃまくさいので、白い頼りない残置ロープを前に1分程悩むが、やっぱり危ないのでロープを出して立ち木にセット、懸垂から振り子で抜けた。
そして3m滝を越えると深い釜に落ちる30m滝の登場、黒い岩盤に流れる白い水が美しい。
PENTAX K-7 smc PENTAX DA18-55mmF3.5-5.6AL WR
よく考えずに右岸から巻き登っていくと傾斜が強くてモンキークライム、ヒーヒーと登ると道が出てきてひと安心だが、ここは左岸が正解のようだ。道を辿って谷に戻ると天気が回復して明るくなってきた。
もうこの上は何もないらしいのでゆっくり休憩してから下山開始。さっきの道を降っていくが、思ったより明瞭に続いている。しかし、危ういルートはどんどん酷くなり、ある意味命がけになってきた。落ちたら終わりの山抜け部分を慎重に慎重の上通過していく。
立ち木にあるという「右八丁坂、左新道」の道標を探しながら降るが、結局、最後まで見つけることができなかった。やがて小尾根に沿って大量のリボンが下に続いている場所に到着、どうしようか迷ったが、道はまだ続いているので、偵察に先へ進むと草が生い茂ってあまり踏まれずにその中に消えていっている。
戻ってリボンに沿って降るが、辺り一面大量のリボンとテープが付いてよく分からない状態。しかたがないので伐採された倒木を越え進んでいくと今までにない明瞭な道が現れた。その道は林道まで続いていて駐車地から目と鼻の先に戻ることができた。
訳あって、明日はもう一度唐谷川に入る予定、スメールで汗を流してリフレッシュパークの駐車場の片隅にテントを張って一夜を明かした。
櫛田川は沢のぼりを始める前、随分昔に渓流釣りで行ったことがあるのですが、本流だったのか大渓谷の様相だったように微かに覚えています。それと凄い猿を目撃しました。ニホンザルと思えない大きなサルで群れではなく一頭で行動していました。真っ黒な毛で、あまりにも大きいので一瞬ツキノワグマかと見間違えた程です。
支流にはこんなに美しい谷があるんですね。
最後のお写真は如何にも危なそうですね。
ヒロさん
いつもありがとうございます。
そんなに大きなサルがいるのですね。私も単独行動のサルに遭遇したことがありますが、気性が荒くて怖い思いをしたことがあります。
クマさんには、一度お目にかかれないかと密かに思っているのですが、(遠目限定で)そうはうまくいかないようです。
国見山から迷岳にかけての北面は、魅力ある谷と滝の宝庫といった感じで、まだまだ訪ねてみたいと思っています。