2017年11月25日
台高 三戸川 北又谷
心地良く…
11月も終わりかけの週末。まだ紅葉が楽しめるのは南紀から台高南東部あたりか。で、どこが良いだろうかと導き出したのは台高三戸川の北又谷。遥々と、はんぺんさんが来てくれたこともあり、秋の彩りに期待…
このマイナーな谷には、この時から5年前の夏に訪れていて、その時の記憶から地形的には紅葉が望める条件を十分に備えていてると思われたので、後は植生的なことになるだろうか。
林道を歩きながら観る山肌は、やはり常緑樹の存在が大きい。それでも秋を謳歌しているような木々も少なくなく、我々の目を癒してくれる。タイミング的に少し遅いかもと心配したが、温暖な気候のためか、全く大丈夫。
下の大滝に到着。水量的なことと、もう少し秋色の量も欲しいところだが、それは贅沢な悩みかもしれない。また、滝の大部分は影の中で明暗差が大きく、撮影には工夫が必要な条件。しかしながら、こんな天気の方が滝前で過ごすには気持ちが良いので好きだ。
十分に楽しんだので上に行こう。今回も5年前と同じ右岸巻きを選択。ただ、前回は、かなりの大高巻きになったので、できるだけコンパクトなルートを狙う。
巻きルートにも秋の彩り。
巻きは、年季によるのか経験によるのか、前回とは全く違うルートで小さく巻くことができた。
私はルンゼ状のところから右側の壁を強引に登ったが、これはちょっと小さめを狙い過ぎな感じで、ちょいと危うい。はんんぺんさんは、ルンゼ状左壁の上から回り込む。結局のところ上で合流したが、はんぺんさんによると、ずっと獣道があって普通に歩けたらしく、これはもう、はんぺんさんルートが吉だと思われた。そこから滝頭へと難無くトラバースして落ち口に到達。
そこから次の大滝までは、ほんの少しの遡行。ここでも十分な季節感に満たされる。
そして、上の大滝。
下の大滝以上に水量が少ないのは最初から分かっていたこと。一方で抜けるような空をバックに両翼に秋色を纏った姿は、とても見事。
紅を透過した光を浴びて、ゆっくりと楽しむ。乾いた風が頬を撫でて気持ちが良い。
はんぺんさんが、ちょっと変わったところから何やら一生懸命に狙っているので、どれどれと行ってみると、おぉ〜なるほど〜てな感じで良い眺め。お気に入りの画が撮れたかもしれない。
紀伊半島には、幾本もの渓が刻まれているが、綺麗に染まるのが難しいだけでなく、その情報も極めて少ない。そんなことで、何時も秋景探しは賭けにならざるをえないが、北又谷は期待通りの姿で迎えてくれた。もっと水量があれば、それはそれは壮観な秋景色になるだろうが、このサラサラとした水の流れを観ると、いつも秋深さを感じて良いもんだと思う。そんな、人知れず繰り返されているであろう大自然の営みを静かに受け止めた…
はんぺんさん、どうもありがとうございました。
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH.
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.
LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.