2017年12月30日
大峰

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らしさ…


29日の夜は、誰もいない和佐又山キャンプ場にテントを張って小宴会。快適なはずが、ゴーという音とともに風が断続的にテントを揺らし、ちょっと落ちつかない。汗をかいてないからか、いつものような食欲が無く早々に根をあげて外に出ると雪が舞い散っている。お〜っと、明日は新雪を楽しめるかもと期待を膨らませて床についた。

朝になると、風はおさまっていて、期待の雪も大して降ってなさそう。何より天気が冴えない。

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そんなことで、出発して変化のない歩みだったが、笙の窟の氷を見て足を止める。

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はんぺんさんは大胆なスタイル。

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ゆかちゃんは瞑想?

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何にしても透明で美しい。

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高度を上げると新雪が積もっているかもという期待は見事に裏切られ、トレースも残っている。

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それでも、春待つ芽を儚き霧氷が包むのを見て、また違う期待感が高まってくる。

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まだまだガスの支配が強いが、時折覗く青空に期待感も倍増。

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ガスが流れて、前方の高みに白き山肌が現れると、その期待は確信へと変わってゆく。

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そして、白き世界に吸い込まれるように進んでゆくと、そこはもう夢の世界。

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青空の支配が強くなり、差し込む陽射しが、明と暗を鮮やかに描いてゆく。

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お日様の力は、気の早い白達を一斉に次の営みへと飛び立たせる。心の中で「待ってくれ〜」と叫ぶが、それは勝手すぎる願いだろう。

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それでも、まだまだ見事な白に上を向いてばかり。当然のようになかなか前に進まない。

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奥駈道に出ると、これまで繊細な表情で魅せてくれていた霧氷が一変。北西風を受けて育ったのだろうか、分厚い塊が圧巻のスケールと美しさで迫ってくる。

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山頂は美しき白に覆われて最高の気持ちよさ。白き世界の中で小さくなった瞳孔で見上げれば、深き碧の中に星々まで見えそう。

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見渡す大峰の峰々も白く化粧して、寒を謳歌しているよう。

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裏から見るこの塊も、らしい眺め。

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紺碧の冬空をバックに咲き誇るような白。

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なかなか巡り合えないようなシーンに感謝。

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山頂でゆっくりと過ごした後、まだまだ印象深い霧氷の中を下山した。

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新雪を期待した大普賢岳は、山頂までバッチリとトレースが刻まれていて、ピッケルの出番が全くないような、それらしくない山だった。しかしながら、爽やかな天候の下、満開のように広がる白は、大峰らしさに満ち溢れた素敵な山だったと思う…

はんぺんさん、ゆかさん、どうもありがとうございました。

撮影機材
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark II
LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6

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