2018年6月3日
南紀 十津川 橋の谷
静かな巨瀑…
橋の谷は、十二滝がかかる谷の一本南の谷。70mとされる布引滝とそこから下流に続いているゴルジュに入ることを目的に、今回も下降作戦。
橋の谷出合から少し南西に金属階段があり、そこから橋の谷右岸尾根を辿って布引滝より上流と思われるところに降り立つ。
ふ〜っと三息くらいした後、連続する滝の下降を開始。
そして、大きな滝から直ぐ上に続く滝を降って高度感のある落口に立つ。
先を覗き込むと、10mくらい下に一旦止まることができそうな棚があり、まずはそこまで下降。
その棚からはスパッと切れ落ちていて、下が見えない程に高い。今居るところは、布引滝の中で間違いないだろう。
用意したロープは70m2本。少し下降したところからロープが届いているかを見るが何とも微妙。
ロープが届いていない場合は、左岸にある樹林帯に逃げ込めることを確認して下降を続ける。
どんどん降ってゆくと下がハッキリとしてきて、どうもロープは届いてなさそう。幸にして左岸少し上に窪地があり、樹林帯に逃げることなくうまく着地。それでも最後は70mx2のロープが体重で伸びた分でギリギリ。下降器を解除するとロープがピョ〜ンと跳ね上がる。
窪地からは歩いて降ることができ、まだ滝下から少し高いが、滝の流れがよく見えそうなところから見上げる。いやいや、これはでかい。傾斜があるとはいえ、70mの上に20m、下にも10m、トータルで90m程ありそう。
全員が無事下降してロープを抜けば、滝鑑賞な時。落ち着いて観るまでもなく、心配だった水量が思っていた以上に少ない。
それでも、その姿は隠されたところに落ちる大滝特有の風格。
さて、行きますかと、下降を再開。
懸垂、懸垂、懸垂!
でも何か違う。それほど高くない側壁、雑然とした渓相、歩いて通過できる底などなど、私がゴルジュという言葉から連想する感じには程遠く、あまり気分が高揚してこない。
やがて、顕著な滝っぽい落口に到着。
これまでとは違う少し広くなっている滝下。先に降りた敬語さんが小さく見える。。
滝下からその姿を観て、何故かホッとする。
この先は、さらに荒れてくる渓をずり落ちるように巻き降って、橋の谷から脱出。
橋の谷、期待したゴルジュは、ちょっと残念だったが、布引滝の高さは、ある意味圧倒的。水量がある時は、その圧倒感が増して、さぞかし素晴らしい姿で魅せてくれるだろう…
敬語さん、ひこさん、どうもありがとうございました。
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.