2011年1月8-9日
奈良県 大峰山脈
夢の世界へ・・・
年末からの大雪により、大峰の山々は、厳しくも美しい姿になっていることだろう。登山口へ近付くことすら容易ではなく、旭から釈迦への林道もとても通れないと思っていた。
ところが、3日に下の登山口まで車で入れたとの情報があり、これは行かねばなるまいと車を走らせた。吹きだまりを蹴散らせて林道を上り、スタッドレスのみでなんとか下の登山口まで到着。ところが、雪が多くて方向転換ができず、チェーンを装着したり、なんやかんやと手間取って、11時20分にようやく出発。
先行者のトレースに助けられ、グングンと高度を上げて行く。青空の下に続く真っ白い稜線が見えてきて、気分も最高。稜線近くでは、倒木につもった雪が立って、きらきらと輝いている。
上の登山口との合流点で、初めてワカンを装着。家でだいたい合わせたつもりだったが、なんかいまいち決まらない感じ。
好天を予想していたが、まさかこれほどまでとは。空には、青以外なにもない。嫁さんは、トレースを軽快に辿っていくが、巨漢の私は、ワカンを履いていてもすぐにズボッとはまってしまう。
しだいに、木々に付いた霧氷やエビの尻尾が増えてきて、前方に釈迦ヶ岳が見えてくる。
先行されてた方が下山されてきたようで、嫁さんがなにか話していたようだが、近付いてみるとネットでよく拝見していた森のリカさんとリカオさんで、うれしい出会いにびっくり。
ここでリカオさんから、やまのねこさんも来られていると聞き、またまたびっくり。3日に釈迦の山頂まで登ってきたとの情報をいただいていたのは、やまのねこさんだったからだ。
あの印象的だった木を見上げると、昨年のラッセルが思い出される。空は、ますます冴えわたり、広い稜線は、おもむくままに歩いて行ける。
そして、やまのねこさんとすずめおどりさんが降りてこられ、ご挨拶すると笑顔いっぱいで答えてくれる。 ここからは、眩しい白と紺碧の空に溶けてしまいそう。「ありえへ〜ん」連発。
写真を撮ったりと足を止めてばかりでなかなか進まなかったが、千丈平に到着。
さあ、ザックをデポして白い回廊を登ろう。
山頂は、穏やかで、エビの尻尾は、少し短くなってしまっているかも。太陽が、弥山への稜線を少し暖色に照らしていた。あ〜、この冬もあそこまで行きたい。
千丈平に戻る頃には、傾いた光線が森をドラマティックに染め、やがて赤く大きく広がって消えていった。
翌日は、一転して厳しい冬の世界。風が吹くので珍しくフードをかぶって降りていく。それでも稜線は、どこまでも美しく、あの木に挨拶したりして、冬をかみしめるように歩いた。
稜線から登山口へ少し降ったところで休憩していると、単独の女性の方が登ってこられた。あとで分かったことだが、この方もいつもネットで拝見していたikkoさんだった。うれしい出会い三連発に本当にびっくりでした。 撮影機材
冷たい風が吹き、湿った空気に覆われた山は、霧氷で真っ白に染まる。雪と霧氷の360度の白からの反射は、本当に想像を超えた輝き。閉じられた瞳孔で空を見上げれば、そこにあるのは、どこまでも深く澄んだ碧。それは、ありえないような夢の世界。
Panasonic Lumix DMC-LX3
Panasonic Lumix DMC-FT2
あ、ありえへん
ホント、ありえへん風景ですね
翌日の厳しい冬の世界との対比、これぞ雪山の醍醐味
閉じられた瞳孔で見上げた空、とは素晴らしい表現ですね
今シーズンは、こんな世界とは縁がなさそうで
瞳孔閉じっぱな私には画像の空の碧さが眩し過ぎます。。
今冬、最高のお釈迦様に出会えましたね!
大峯ブルーと雪の花☆☆☆
いや、「もうこれ以上はありえへん!」
私も今冬、もう一度は最高の頂に立ってみたいです。
パンダさん
お疲れ様でした。
青空と樹氷!まさに最高のコントラスト、まるで某画伯の日本絵画をイメージしてしまいます。
素晴らしい、自然を捉えるパンダさんの努力も素晴らしいと思います。
今日からまた大雪ですから、大峰の雪の光景はまだまだ続きそうですね。
パンダさん、こんにちは。
青と蒼、白と白銀のグラデーションとコントラスト・・・
この世と同じ世界とは思えない、素晴らしい光景ですね。
その場所に行けば誰にでも表現できる写真ではないと思います。
貴殿は水を撮るのも上手いですが、
空を撮るのも卓越しています。
パンダさんアングルで写真を眺め過ぎていたら、
ムチ打ちになりそうです(笑)。
スロートレックさん
今シーズンの大峰は、厳しいですね。
この時は、よい天気に恵まれて本当にラッキーでした。
目の露出が白に合うので、空を見上げると深い色がさらに深くなるように感じます。
すぎちゃんさん
本当に素晴らしい釈迦ヶ岳でした。
弥山、八経は、やっぱり遠いですが、私もこの冬、なんとか立ってみたいです。
ふぇるめーるさん
お天気しだいのところはありますしチャンスは少ないですが、山行きも滝を訪ねるのとはまた違う開放感や包まれ感に魅せられています。
また氷瀑探訪の際は、よろしくお願いします。
K2さん
ムチ打ちになりそうですか。うまいこと言いますね。
森に入って空を見上げると、最高のコントラストに包まれて幸せいっぱいになりますので、写真もそんな感じを表現したく撮っています。
過分なご評価ありがとうございます。
素敵すぎる・・・。
写真も綺麗ですが、その光景を僕も自分のこの眼に心に焼き付けたかった。
モト中さん
こないだは、残念でしたね。
これからもいっぱいチャンスはあると思うので、またトライしましょう。
この日以降、ぱったりと釈迦登頂の記事は見られなくなった。
そして雪の量も増減を繰り返し、2月に入ると南岸が何発かやってきて、下の登山口はおろか・・・
臆崖道さん
はい、また1月30日に滝仲間と行きましたけど、下の登山口までも全く無理でした。
そして、この後に山頂を踏めたのは、2月6日の山上さんだけです。
青と白のコントラストは素晴らしい~。
奈良ってこんなに雪降るのですね、吃驚。
雪の造形は何時見ても凄い。
瑠璃さん
今年は、ちょっと異常みたいですが、この後さらに雪が増えて大変な状態になってます。
雪もいいですが、霧氷やエビの尻尾をぜひ見に行ってください。